『私を忘れないで』  作:癸 洲亜

その日の空は

何をしても無駄だということがわかった睦月の空だった


その日は

少女が一人、森に訪れた

その日は、明るい夕日影が何故か冷たく

木々の間より少女を覗く

その日は、吹く風が何故か暖かく

足早に少女の側を通り過ぎる


少女はかけらをこぼして歩く

いつからここにいるのかしら

どうやってきたのかしら

どうしてここにいるのかしら

ここはどこかしら

わたしはなにをしてるのかしら

わたしはだれかしら

少女が巻いている、赤い赤いマフラーが

風になびいた


ただただ歩みを進める

その小さな背中は

ゆっくりと、森に消えていく


道には青い小さな花

季節外れの勿忘草

少しずつ少しずつ色あせていきながら

まるで少女の代わりに嘆くかのように

小さく揺れていた


コメント

3点 RIN∞ 2012/01/24 00:14

やっほい\(^O^)/
コメしに来たぉ(*´人`*)

相変わらずな感じで素晴らしいですな(*´`)

文才分けて(・ω・`)


癸 洲亜 2012/01/24 23:53
コメント、点数ありがとうww
わざわざありがとうねww

文才分けてだなんて……私が欲しいわ、文才orz

3点 Aris 2012/01/27 17:04
深い文ですね。いろいろ考察してしまいます。

文才ありまくりじゃないですかww
私にも5割くらい分けてくださいw

癸 洲亜 2012/01/28 14:03
コメント、点数ありがとうございます!
嬉しいお言葉ありがとうございます^^

いえいえ、そんな……;
五割も分けたら、私のただでさえ少ない文才が無くなってしまいますwww


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