無題 作:癸 洲亜
夜
すべてが寝静まった頃
静寂と闇とが混在しているこの世界で
月は無表情だった
無表情のまま
眼下に広がる、ただ存在するだけの無機物たちを照らしていた
不意に、木々が声をあげた
その木々の中から、風が笑いながら顔を出した
風は無邪気な子供のようにはしゃいでいる
突然現れ騒ぐ風のことなど、月は気にも留めていない
ずっと押し黙ったままの月のことなど、風は気にも留めていない
静寂が破られた世界に、風の笑い声だけが響く
風は笑みをこぼしながら泳ぐ
ただ刺すように降る月明かりの中を一人
悠々と泳いでいった
コメント
3点 慎 2011/12/24 23:05
レベルたっけえな。…こりゃもっかい読みなおさなきゃな、
そういえばメリークリスマス!俺にはクリスマスないけどなーww
癸 洲亜 2011/12/25 15:40
コメント、点数ありがとうございます!
いや、レベル高くないから;
メリークリスマス(o・ω・)ノ))!
あー……私も去年そうだったよ;;
勉強、頑張って!