召喚人イースト第一章召喚されし力 作:柚子欄
一話:勇者の力は役立たず?おかま大活躍!?中篇
逃げ出したイーストを追いかけようとするドスイムに向かい走るアレクシだったが
ドスイムの分厚い身体はそれを跳ね除ける。
暴れ馬ならぬ、暴れスライムはだぁぁぁしね、しねよこのくそがぁぁぁというぐらい暴れるなのである。
駄々っ子といい勝負である。
「ウフフ、さっきは強がっては見たものの・・・」
膝を着き、息を吐き捨てるこちらは余裕綽々だがまぁ如何せん暴れスライムは攻撃を休むことなく与えてくる。
一歩また一歩とだんだんと鬼ごっこのように走り回るアレクシは体力が無くなるのも時間の問題である。
「もしかして、ピンチかも〜?」
影が身を覆いながらもアレクシはまた脱兎の如く逃げる。
効果音はピョンッピョンッと可愛いものではなくドシン…ドシン…ですが。
「あのこ、もう逃げてくれたわよね」
アレクシはイーストの心配をしながらもやはりドシン…と言う重量のある走りで逃げた。
その頃イーストは―。
…神様、オレにもしも力があるなら教えてください
アレクシの元へ足を急いでいた。
先ほどの悲鳴に不安と後悔を胸にイーストは汚い鼻水を垂らしながら。
「っくそ!!なんで逃げたんだよ、せめて何かわざとか覚えてからじゃないと役立たずだし!!」
ぴろりろり〜ん
スライムがあらわれた!!
「え、えええええ!?こんなときにもモンスター出るの!?ちょ、ま、うわぁぁぁ」
「プルルン」
「いや、くるな!!ボクは、アレクシをまだ助けてないんだ!!
まだ、倒されるわけには行かないんだ ―――!!」
叫びながら片手をスライムに突き出し、
今にも飛びかかろうとするスライムに向かってイーストは声にもならない言葉を発した。
すると、ボォッ!!と言う音が出てスライムに炎が纏わりついた。
「ピギャア」
イーストはスライムを倒した!!
「え、なんで 炎が・・・」
イーストは放心して突き出した手を見る。
「何だ、まぶしいっ!!」
イーストは眩い紅蓮の光に包まれた。
…
‘召喚人よ、目覚めたのですね‘
「ド、ドラゴン!?、」
光から目が慣れると坪にから顔を覗かせる竜の子が目の前に居た。
‘我が主よ、あなたに炎の精霊サラマンダーの加護をあらんことを・・・‘
「サラ、マンダー?」
竜、いやサラマンダーは小さな火の玉を吐きイーストの手に絵を焼き付ける
痛みは感じず、暖かなその炎は書き終えると消えた。
‘我はあなたの力、貴方が望んだその時からお傍に憑きます‘
「ありがとう」
‘あなたに出会えた運命に我は至極幸福を覚えます
しかし、力は時としてあなたを滅びに導くものです よく考え使いなさい‘
「まっ、待って!!それってどういう意味」
‘それは貴方が導く旅に答えがある、もうすぐあなたは騎士のもとにいけます目を覚ましなさい‘
「え、ちょ、まてよ!!サラマンダー!!」
…
「はぁ、はぁ・・・もう、走るのは止めにしましょう」
「ギャァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
「ウワァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアレクシィィィィィィィィィィィィィィイイ!!」
「は、イースト!?」
空からイーストが落ちてきたのに驚き油断しているとドスイムが攻め込んできた。
イーストは掌に赤い炎の紋章が浮き出した。
「避けろぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!」
「イースト止めろ!!お前じゃコイツの相手はっ」
「馬鹿野朗!!人の心配してんじゃねぇよ!!今度はボクがお前のピンチを助けるんだ!!」
「!!」
「竜の子サラマンダーの力を解放する!!ウィップランス!!」
掌に描いた紋章から魔方陣が現われサラマンダーを召喚するイースト。
「ギュァァァ!!」
「そんなっ!?」
しかし、サラマンダーの技はドスイムにまったく効かない。
「うふん、ボウヤは知らなかったのね ドスイムはサラマンダーの属性と同じ炎なのよ・・・」
「・・・マジ、ボク役立たずじゃん」
ハハハと乾いた声を出した。
アレクシを助けることを決意した時、イーストは精霊サラマンダーと何故かスピード契約!!
そして助けるもまたしても役立たずに!?次回、一話:勇者の力は役立たず?おかま大活躍!?後編
アレクシの本領発揮か?アレクシ「炎には水よん?」
そんなヒント出していいのか?ネタバレ覚悟の次回予告にアレクシも調子に乗ってお色気サービス!!
イースト「誰得だよ!!主人公置いてけぼりかよ!!」
アレクシ「今日から私が、主 人 公 ★」
イースト「だ が 断 る」
続く!!
コメント
柚子欄 2011/08/16 20:20
こんにちは、柚子欄ゆずらんです。
今回から自分であとがきを書くのは恥ずかしいやらなんやら・・・。
召喚人イースト一章一話は次でおわりますが、
アレクシとイーストのお話として書いてます。
見ての通り王道物のお話ですが、普通にモンスターや精霊の説明が置いてけぼりですみません。
説明すると長くなるので次回のコメントのさいに書かせて頂こうと思います。でわでわ・・・お粗末さまでした。