ありがとう 作:詩人
あの日の僕は幸せ
貴女と遊んで
貴女の側で寝て
貴女の話を聞いて
ずっと貴女と居て
終わりが来ないことを切に願う
僕は今のままでいい
これ以上何も望まない
この日常が一番幸せ
だけど永遠は存在しない
貴女は大きくなっても僕は変わらない
貴女はそんな僕にかまってくれた
僕も貴女と一緒だったら
同じだったら
僕はこんな思いをしないでいいのに
そんな僕に誰かがささやいた
『姿をくれてやる』
僕は変わった。
その時から、日常が変わった。
変わった僕を、貴女は変わらず愛してくれた。
見た目は変わっても、中身は変わらない、と。
僕は、いつまでもこの日常を望むようになっていた。
・・・わかってたことだ。
永遠は存在しない。
僕の体が崩れていく。
貴女はこんな僕を心配してくれた。
泣いてくれた。
その姿を見て、僕が出来ることはただ一つ。
笑顔で送る、
最後の言葉、
『ありがとう』。
崩れた僕を貴女は拾ってくれた
拾い集めて机の上
いつも僕がいた場所
そこに置いた
ありがとう
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